196 創業161年葉山「げんべい」を継ぐ 葉山英三郞

「げんべい」さんは、製造中止になったソールと鼻緒を活用が出来ないかと、店頭やイベント会場で配布を始めた。「げんべいとSDGs! ビーチサンダルアップサイクルコンテスト」を7月20日(土)12:00から葉山福祉文化会館で開催する。作品の応募期間は7月11日まで。

そんな「げんべい」のオーナー葉山英三郎さんを6月26日、長柄店に訪ねた。
英三郎さんは大学でアメフト部に所属し卒業、半導体製造装置の企業に就職し、営業の仕事で3年働いた。ケガして入院したときに司馬遼太郎の本を読み、教育に目覚め、塾の教師に転職し7年働いた。

そのころ「げんべい」葉山さんの次女邦子さんと知り合った。結婚の挨拶に行った10日後に、邦子さんのお父様が亡くなられ、足袋屋として創業161年の歴史をもつ「げんべい」葉山源兵衛の5代目を継ぐことになった。

知らずに飛び込んだ世界で悪戦苦闘したが、自分でビーサンの注文を出すために、先代が「穴の位置を決めるのに6年かかった」と言われたことを思い出した。
何十足もビーサンを集めて、材料、形状、鼻緒の位置など知らない故に、とことん調べた結果「げんべいのビーサンのヒミツが鼻緒にある」ことに辿り着いた。

また、「げんべい」のビーサンの鼻緒は「足の形」になることもわかって、いま「育てるビーサン」として売り出し、鼻緒の交換(300円)もしている。高品質のビーサンがリーズナブルで買えるので、今日もお客さんが後を絶たない。

和装草履は履くが、ビーサンは履かないろくさんは、朝の児童見守用に麦わら帽を一つ買って2千円札を出すと、レジの女性は見守りしていたK君Y君兄弟のママだった。
ビーサンはシンプルな故に奥が深い仕事だ。(ろくさん)

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