167 絵のない絵画展 松澤 宥 カスヤの森現代美術館③

横須賀市平作のカスヤの森現代美術館では、開館30周年を記念して、コンセプチュアルアーティスト(概念芸術家)松澤 宥の展示が行なわれている。

2023年12月7日から2024年2月25日まで開催される。カスヤの森現代美術館は1994年オープンし、1995年に松澤 宥の展示会を開催しているので、30周年のスタートとして再び松澤 宥展を開催している。

松澤 宥は、1922年、長野県下諏訪町に生まれ、早稲田大学理工学部建築学科を卒業し、1949年諏訪実業高校定時制で数学の教諭となる。

1955年ウィスコンシン州立大学よりフルブライト交換教授として招聘され、翌年から1957年までコロンビア大学にて現代美術、宗教哲学を研究。

1964年「オブジェを消せ」という啓示を受け、物体としての作品制作をやめ、言語による作品を展開。

1966年「人類よ消滅しよう行こう行こう」という言葉を生み出し、垂れ幕にして会場に展示するなどのパフォーマンスを続ける。

1988年「量子芸術宣言 芸術のパラダイム・シフト」刊行。2006年84歳で逝去。世界で最初に非感覚絵画、文字による絵画を発明した。

現代美術の形はわかりやすいが、表現の中味を見ようとすると、その芸術家の心の奥底まで覗き込まなければならない。しかし簡単に見せてはくれない。自分自身の知識や経験という着ているものをすべて脱ぎ捨てる覚悟がいる。(ろくさん)

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