156 魚寅 よき葉山を支えて130年

葉山で、お寿司屋さんと言えば、いまはいくつかの店があるが、かつては東京方面から来る人達にとっても魚寅だった。いまの店舗になって、お寿司を中心にした和食のお店になって18年、それまでは所謂、お寿司屋さんだった。

創業130年を迎え、いまの大将、鈴木達志さんで5代目であることは、あまり知られていない。この老舗を56年前から、いっしょに背負ってきたのが、女将さんの民江さんである。民江さんは、もともと神奈川県庁職員として働いていた。

民江さんによると、ご先祖がどのような思いで店を継いできたかと、いつも「一坪でも減らさないように」という頑張りが、サービス精神に繋がっている。そして、その伝統が心地よい店の雰囲気を作っている。

いまのお店に改築するときに、達志さんは、3階建てを1階にして吹き抜けを作り客席を減らし、ゆったり過せるようにした。また植物が好きでテラス席を作り、ワンちゃんも入れるようにした。

知人といっしょとか、誕生日とか、法事とか、少し形を気にしながら寛いで食事をする場所として利用され、働き「戌」の女将さんも休む暇がない。

寿司はもちろんのこと、コースでは「葉山の風」がお勧めだが、一品料理の盛り合わせ、刺身や天ぷらの定食などもある。和食のあとのコーヒーも抜群。よき葉山を支えている店である。(ろくさん)

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