54 葉山町観世流謡曲会文化祭に参加 舞台に松の鏡板が蘇る    

56回葉山町文化祭(11月1日~12月11日)が始まった。その一環として葉山町観世流謡曲会の公演が、11月5日、土曜日、葉山町福祉文化会館で行なわれた。

演目は、「大河ドラマ鎌倉殿の13人を謡う」で構成された。初能の代表作老松で始まり、義経が登場する修羅物、屋島、静御前の二人静、曽我十郎、五郎の小袖曽我、武士の忠義を主題にした七騎落、連吟で小督が謡われた。仕舞は、道明寺、羽衣の舞いであった。

葉山町には、堀田先生や矢島先生など先人の流れを組む謡曲会がある。平成28年(2016年)に4つの会と個人を統合する組織として、葉山観世流謡曲会が設立された。会員数は25名程度である。

田中 富町長の時代には、梅若六郎を招いて、能の公演が行なわれていた。当時の舞台装置が福祉文化会館の大道具室にある。能舞台の後ろに描かれている松の絵もステージの舞台装置としてある。能の公演時に、大道具の舞台装置といっしょに使われたものと思われる。昨年より、葉山観世流謡曲会が文化祭に復帰し、地域文化活動の象徴として神の影向を映す鏡板が蘇った。

能は謡、舞、お囃子で構成されるが、謡、舞だけなので、鑑賞する人は少なかった。しかし葉山観世流謡曲会の文化祭参加により、少しずつでも能の世界が地域の人に理解され、地元観世流謡曲会の持続的な精進に期待したい。

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