52 県立近代美術館 葉山 ② マン・レイと女性たち

「20世紀を代表する芸術家マン・レイ(1890~1976)絵画やオブジェ、映画などジャンルを超えて活躍した彼は、とりわけ1920年代~30年代に成熟期を迎えつつあった写真というメディアの可能性を追求した…パンフより」

「マン・レイと女性たち」というタイトルで平凡社から出版しているフランス文学者、巖谷國士は、「恋人から女性アーティスト、女優、モデル、社交界の貴婦人たちまで、自由に生きるミューズたちの交流が浮かび上がる。天才マン・レイの生涯、20世紀アートの豊かな世界」と書いている。

多くの女性たちとの交流を、裸体からマネキンまで、写真、絵画、彫刻と表現したが、ポルノ的な傾向がなく、裸体を欲望による支配、所有の対象とせず、オブジェ(容体)として讃えている。

印象的であったのは、空にリー・ミラーの唇を描いた「天文台の時刻にー恋人たち」である。マンは、抱き合った恋人同士のようと、自分の理解している意味でシュルレアリスム絵画であると言った。

作品には、ピカソ、ダリ、コクトー、シャネルなどが登場する時代背景とその場に生きてきた豊かな才能、マン・レイとは誰だったのか?「わたしは謎だ」と最後に呟いた。

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